もし、アメリカの上空でEMP兵器が爆発したら、アメリカ、カナダ、そしてメキシコも、基本的には電気の無い世界に突入するでしょう。そして、ほとんどのICBM(大陸間弾道ミサイル)はガラクタの山になってしまい、反撃は出来ません。全ての通信回線、携帯電話は使えなくなります。
【目次】
- EMPが発生した時どうなるのか?専門家の予測内容。
- 一般人に起こる不測の事態
- EMPが発生!「さあ、何を、どうすれば良いのか?!」
- 【まとめ】
1,EMPが発生した時どうなるのか?専門家の予測内容。
これまでEMP攻撃は、世界中どこの国も経験したことがないので、どのくらいひどい状態になるのかよく分かっていません。安全保障政策センターのフランク・ガフニー会長は、次のように予測しています。
「EMP攻撃を受けた場合、1年以内にアメリカ人の10人中9人が死亡する
でしょう。なぜなら、現在の規模の人口を都市部などで電気なしに支えることはできないからです。専門家達は、次の核戦争は少なくともEMP兵器で始まると考えています。核保有国の一つが上空で核兵器を爆発させれば、国の防衛能力は失われます。」
(10人中9人が…それはマズいですね。。。)
EMPは、何に影響するのか、電子機器、車、携帯電話などをどうやって守るかを、平時の内に検討しておく必要がありそうです。
2,個人レベルでは何が起こるのか?
電磁パルスが発生したとき、地図機能が使えなくなるため、迷子になる可能性も。。。交通機関や通信手段も使えないため、移動手段は徒歩、もしくは自転車になります。
家から遠く離れたところで仕事をしている人は、帰宅難民にならないように、計画を立てた方が良いでしょう。
寒い冬に高速道路で家族と一緒に車が立ち往生するかもしれません。もし子どもが学校に行っていたら、子どもを迎えに行く必要もあります、勿論車は使えません。
これからご紹介する情報は、知っておいて損はありませんし、計画の検討をすべきものです。EMPが発生しても、国民の多くは一時的なもので、数時間後にはすべてが元通りになると考えるでしょう。しかし、そうではありません。そのことを理解している側にとっては、先行スタートを切る、大きなアドバンテージとなります。
大勢の人々がパニックに陥るまでの間、少なくとも12時間~1日程度の間に、生き延びるために必要なことをしておくことが出来ます。
3,EMPが発生!「さあ、どうする?!」
【EMPが発生した直後に取るべき行動】
①家族を集める・自宅に戻る
それが本当にEMPであり、単なる停電ではないと判断したら、まずは自宅に戻りましょう。そして家族全員の安否確認をします。
車は動きませんので、職場から家まで歩いて帰ることになります。いわゆる帰宅難民です。トランクに「帰宅用バッグ」として、防災セットを入れておくと良いでしょう。
子供が学校に行っている場合は、迎えに行く必要があります。
※迎えに行く際、お子さんと一緒に撮った家族写真を忘れずに。自分が親である証拠になりますし、迷子になった時探しやすくなります。
②物資を集める
恐らくアメリカでは「これはEMPだ!」と人々が気が付き始めた時点で、スーパーなどで略奪がはじまると思います。日本では、それは考えにくいですが、パニックは発生すると思います。
しかし、それが始まってしまうまでに、少し時間がかかります(←ここが重要!)ほとんどの人は、EMPが原因で電源が切れていることに気付かないので、半日~1日程度は、略奪行為は起こらない(はず…)です。
この間に、さっさと必要な物資を集めましょう。
現金を所持している場合は、近くのコンビニでもどこでもいいので、すぐに食料、水、薬、衣類や燃料などに変えましょう。お金はすぐに無価値になってしまうので、とにかく迅速に!
どのみちATMは使えません。所持金は使い切って下さい。
仮に自宅にいて、現金を所持していた場合も、安全を確保できる状況なら、近くの店に走って、水・食糧を買う事をお勧めします。おそらくレジは止まっていますが、少し多めにお金を置いてでも、水と食糧に変えておきましょう!
冷静かつ、素早い行動が求められます!
③調理が殆ど必要ない、常温保存が可能な食品を集める
②と少し重複する内容ですが、食品を選べる状況であれば、調理しなくても食べられて、常温保存が可能なものを集めましょう。
缶詰、シリアル、乾物、お酒、ペットボトルの水、レトルト食品、調味料(塩は必須)、油、サプリメント(マルチビタミンミネラルがお勧めです。)薬などです。(この辺りは、過去記事「物々交換で需要が高い商品」に詳細を書いてありますので、参考にして下さい。)
冷凍庫は、電気が止まってからでも、約24時間は冷凍状態をキープします。冬であればもっと長い時間、保冷が可能でしょう。
解凍し始めたものは、直ぐに調理して、真空の瓶詰にしたり、燻製にしたり、天日干しするなどして、常温保存が可能なように加工する必要があります。
※お肉や魚を天日干しする場合、塩水に浸してから天日に干すと、雑菌の繁殖を防ぎ、傷みにくくなります。
※タンパク源である肉・魚を、いかに保存するか?
サバイバル備蓄で通常不足しているのは動物性たんぱく質です。EMPが発生した!と、気付いた場合、殆どの人は食べ物を探すことに目を向けています。
スーパーに人が殺到し始めたら、そこからは立ち去って、海や川、あるいは池で、魚を釣るなどして、動物性のタンパク質を確保しておきましょう。干物や燻製にすれば、しばらくは保存が可能です。
ちなみに私は日本に帰ったら、猟銃免許の取得するつもりです!
④近所の人に連絡を取り、定期的に会う時間帯(日没時など)を決めましょう。
家族の安否が確認出来たら、近所の人と一緒に技術や物資の目録を作りましょう。それからは二人一組で行動することや夜間の外出を避けることなど、安全対策について全員に説明し、定期的なパトロールも交代で行う必要が出てきます。
近所の人を過小評価してはいけません。EMPが発生した後に何が起こるか、誰にも分かりません。自分が備蓄していなかったモノが必要になり、それを彼らが持っているかもしれません。
※しかし、備蓄品を全て公表する必要もありません。略奪の可能性があり、危険なのでやめましょう。
⑤汚物、汚水、ゴミの処理方法を検討する。
生ゴミは毎日埋めたり、燃やしたりして、虫や動物が近寄らないようにしましょう。
排泄物に関しては、肥料化出来ればベストです。ECOバカクリエイションの、モーリーさんが考案した「コンポストイレ」が欲しいなあ…と思っていますが、DIYで何とか作れないものか?と思案中。
⑥通信手段を確保しておく。
EMP攻撃で最も恐ろしいことは、通信手段がなくなることです。携帯電話がないと、家族と連絡を取ることもできませんし、無事かどうかも分かりません。
そんな時に活躍するのが、双方向の無線機です。
しかし、そのまま保管していては、EMP発生時に使えなくなってしまうので「ファラデーケージ」に入れておく必要があります。
(私は携帯電話などは、いつも電磁波をブロックする布で作った袋に入れて持ち歩ています。同じ布でファラデーケージをDIY出来そうなので、近々作ってみようと思います!)
車の中にファラデーケージを置き、その中に無線機(トランシーバー)などを入れておけば、EMPが発生しても、通信することが出来ます。
我が家は、とりあえず、旦那さんの職場も、子供が通う幼稚園も、頑張れば歩ける距離なので(10キロ以上ありますが…)とりあえずトランシーバーの購入は、見送ろうと思います。
ご家族の職場が遠い方、お子さんの学校が遠い方は、検討の必要があるかも知れませんね。
⑦お風呂やその他の容器、貯水タンクや雨水タンクに可能なかぎり貯水する。
もし、EMP発生時に自宅に居た場合(地震などでも同じですが)、出来る限り「水」を貯めて下さい。直後であれば、まだ水は出るはずなので、とにかく少しでも早く、多く、水を貯めましょう。これも、時間との勝負です!
4,【まとめ】EMP攻撃、起こらないことを祈りますが、非常にきな臭いので、冷静に対処するため、ある程度の覚悟はしておきたいと思います。特に、ここはアメリカだから…泣
さて、一度EMP攻撃が起きてしまうと、インターネットは使えない、パソコンは壊れてしまう、問題が起きてもググって解決することは出来ません。そのため「命に関わる情報」は紙ベースで所持しておく必要があります。
・地図(広域詳細のもの)
・戦場マニュアル
・応急処置
戦場マニュアルはともかく、地図と応急処置の本は、持っておいた方がいいと思います。携帯で症状を検索して…とか出来ませんからね。
電気とインターネットのお陰で、便利になったような…でも実際は、頭を使わなくなってしまったから、人間の生きる力は退化しているような…
では、今日はこの辺で。
皆さんの健康が守られますように!